離婚裁判の当事者尋問──想像するだけでも緊張する方は多いのではないでしょうか。
実際に私も、証言台に立つ前は恐怖でいっぱいでした。夫と再会し、矢継ぎ早に質問される場面では、心が揺さぶられ、辛さでどうにかなりそうなほどでした。
この記事では、私が経験した当事者尋問の流れと、実際に感じた辛すぎる時間をリアルにお伝えします。
「当事者尋問ってどんな雰囲気なの?」「どんな質問がされるの?」と不安を抱える方に、少しでも参考になる内容です。
当事者尋問とは?離婚裁判で避けられない理由
当事者尋問とは、裁判で本人が直接質問を受け、答える手続きです。
離婚裁判では、相手の主張や証拠の真偽を確認するために必ず行われる重要な場面です。
- 本人の言い分を裁判所に直接伝えることができる
- 裁判所が判断材料として使うため、正確で冷静な答えが求められる
- 法的には避けられないが、心構え次第で負担を軽くできる
離婚裁判での当事者尋問の流れ
1. 事前準備
- 裁判所から尋問日時の通知があります
- 弁護士と質問内容や答え方、証拠の整理を行います
2. 裁判当日の入廷
- 裁判官、書記官、相手方とその弁護士、自分の弁護士が同席
- 裁判官が当事者尋問の趣旨や注意事項を説明します
3. 本人確認
氏名・住所・職業などの確認が行われます
4. 尋問開始
- 弁護士による質問
- 相手方や相手方の弁護士による質問
- 裁判官からの質問
ポイント: 答える内容は事実ベースで。感情的にならず、冷静に答えることが大切です。
5. 証拠との照合
述べた内容と証拠の照合が行われることがあります
6. 尋問終了
- 裁判官から尋問終了の確認
- 必要に応じて証人尋問や書面提出に進む場合があります
私の当事者尋問での体験談:辛すぎた時間
夫とは、3年ぶりに再会しました。顔を見ただけで恐怖で逃げ出したくなるほどでした。あの自信満々で余裕そうな表情を見ると、結婚当初の辛い時間が一気に蘇ってきた気がしました。しかし、弁護士が隣にいてくれたことで、少し落ち着くことができました。
まず、私が証言台に座りました。本当にドラマの中でしか見たことのない光景で、まさか自分が立つことになるとは…という気持ちでした。
最初は、私の弁護士からの質問です。
質問内容はあらかじめ文章で確認し、回答も準備してもらっていましたが、証言台には用意した紙を持っていけないため、とても緊張しました。ただ、質問に対して事実を答えればよいだけだったので、少し気が楽でした。
一番辛かった相手側弁護士からの質問
相手側の弁護士による質問は、矢継ぎ早で、こちらを追い詰めるような内容ばかりでした。
- 「このLINEを一言一句読み上げてください。」
- 「本当は暴力をしたのではありませんか?」
- 「この内容は嘘ではないですか?」
当時の辛かったことを根掘り葉掘り聞かれ、質問内容は非常に不快で、精神的に追い詰められる場面でした。
相手(夫)の証言
相手は、私が散財するので注意したら5回殴られた、日常的に暴言や暴力を受けた、自殺まで考えた、など嘘ばかりを法廷で主張していました。
この時には私の発言は終わっていたため、少し余裕を持って相手の様子を見ることができました。
冷静に話を聞き、態度を観察すると、相手が自分を貶めるために嘘をつき、その上で満足そうに振る舞っている様子が分かりました。その態度を見て、相手との関係を終えて本当に正解だったと感じました。
振り返って
ですが振り返ると、この当事者尋問は離婚する経緯の中で最も辛い経験でした。
やはり夫に会い、夫の発言を聞かなければならないこと、そして相手の弁護士から聞かれたくない内容も根掘り葉掘り聞かれ、本当に大変でした。
正直なところ、可能であれば避けられるなら避けた方がいいと思えるほどの経験でした。
当事者尋問を乗り越えるための実践アドバイス
- 事前準備を徹底する
質問内容や答え方を弁護士と何度も確認。重要な証拠は手元で整理して記憶する。 - 当日は冷静さを意識する
深呼吸して落ち着く。感情的にならず、事実のみ答える。 - 答えに迷ったら無理に答えず確認する
「もう一度説明していただけますか」と裁判官に確認してOK。 - サポートを活用する
弁護士に緊張して言葉が出ない場合の対応を相談。口頭での練習を重ねる。 - 心の準備も大切
攻められる質問や嘘の主張に対しても自分を責めない。当事者尋問は「自分の言い分を裁判所に伝える場」と割り切る。
当事者尋問の準備チェックリスト
弁護士と質問内容をすべて確認した
答える内容を事実ベースで整理した
証拠(LINEや写真、書類など)を記憶・整理した
法廷で話す練習をした
深呼吸やリラックス方法を準備した
緊張したときの対応を弁護士と確認した
心が揺さぶられる質問への心構えを持った
このチェックリストを使えば、当事者尋問に少しでも安心して臨むことができます。
まとめ:心構えと準備で精神的負担を軽くする
当事者尋問は避けられない裁判の手続きですが、準備・サポート・心構えによって精神的負担を大きく軽減できます。
離婚に至った経緯や、一番聞かれたくない内容など、感情を揺さぶられる場面が多くあります。
そのため、いかに冷静に話せるかが非常に大切です。緊張して言いたいことが言えず後悔しないよう、私は弁護士と何度も練習しました。練習の回数を重ねることも大事です。
辛い経験も、正しい情報と対応策があれば乗り越えられます。
同じ立場の方には、無理をせず、自分を守りながら裁判に臨むことをぜひ伝えたいです。


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